通常、結束バンドは樹脂からできています。塩分や水に強いと言われている樹脂ですが、実は塩害に弱いのです。酸化して切れてしまうことのある針金の代用品として使用されたり、簡単にハサミで切れて便利な樹脂ですが、使用される地域によっては注意が必要になります。当然、沿岸部では気をつけなければなりませんが、寒冷地でも凍結防止剤や融雪剤に使用されている塩カルによって結束バンドが劣化するので、同じく注意が必要です。
塩カル、つまり塩化カルシウムは水分を含有することにより雪や氷を溶かすことができるので、その成分が結束バンドに触れると樹脂が劣化して切れてしまいます。こうした寒冷地においては塩カルに負けない耐候性の優れたタイプを選ぶようにしてください。樹脂も様々なものがあり、塩分に対して耐性の優れた種類があります。その筆頭と言えるのがナイロン12です。
他のタイプと比較して水分の吸収割合が低いので、悪影響を受けにくいという特徴を有しています。塩カルに関する正しい知識がないために思わぬトラブルが発生してしまうことがあります。確かに樹脂はさびませんが、水分や塩カルには弱いという事実をきちんと把握しておくことが重要です。そして、環境にマッチした結束バンドを選ぶことが重要です。
落下の心配があるような場所では耐候性に優れたタイプを選ぶか、もしくは使用を控えるようにしましょう。特に降雪量が多い地域の場合は、積雪時にも安全が確保できるようにしっかり対策を立てておく必要があります。